独身生活四日目

あれほど違和感があった最初の二三日であったが、金曜日にはまた果てなく続く日常へと再突入しなければならないことをおもうと、水曜日と木曜日の二日間は貴重に思えてきた。そんなことを感じ始めた四日目ではあったが、実に単調な一日。朝食、朝顔が三つ咲いたことをカレンダーに書き込んで、ちょっと調べ物をしに出て、寝不足のためうとうとしているとあの地震・・・何か近頃また多いですよね。昼食は家に戻ってとり、またお仕事。今日はこれまでの暑さも一休みか。帰宅してから、実家に頼まれものを届け、風邪を引きかけている父親と小一時間話して再帰宅。話した話題は、終戦時に両親はどこにいたかということ。母は疎開した宮城県の志津川というところで中学生をしていた。16才だった父は静岡県の三島のとある工場でネジを作っていたらしい。いろいろ聞きたかったが、父も体調がよくなかったので、あまり話せなかった。

 いつも思うのは、もっと聞いておきたいことはあるはず。昨日のフィリピンのマカビリの話ではないが、大きな国のHistoryを議論するときに、それぞれの足下のhistoriesはどうなっているのだろうかということ。今、時間があるとき読んでいる『アフター・アメリカ』という本は、アメリカ社会におけるメインストリームであるWASPに属する2つの民族集団の民族誌。民族性、階層性、地域、歴史など、個人の顔の見えるレベルで記述されているので、エンドレスな日常が非常に魅力的に映るだけでなく、私が行ったこともなく会ったこともないけど、情報は流れてくる人々の話が、読む前には「あちらの人のあちらの話」が、「あちらを通してこちらを考える」ようになるような本です。家族生活、子育て、生計、財産、相続、宗教、近所づきあい、夫婦生活、家族の歴史・・・こういう本を30代で書いたというのだからすごいです。

  独身生活四日目は、何かいつもは考えられないような静けさと、ゆったりとした時間の中で過ぎていきました。やはり、日常の押し流されていたところに、ちょっとした非日常的な暮らし方が入り込み、押し流されていた自分をちょっとは見つめ直せたかもしれません。でも、この程度の非日常は数日後に舞い戻ってくる二人のチビたちにより、簡単に崩れてしまうことも事実。さあ、あと二日。悔いのないように過ごしましょうか。
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by the-third-blog | 2005-08-17 03:13 | エンドレスな日常