人気ブログランキング | 話題のタグを見る

孤島からの脱出?

昨日は、部屋の掃除をしたら収拾がつかなくなり、連続投稿もストップしてしまいました。これまで孤島のようなブログだった我がブログにも、二つのコメントが入りようやくスタンドアロン状態を僅かではありますが、脱することができました。ponta様、levekorea様コメント感謝申し上げます。
 
 この三連休は、娘の入学準備とそれにともなう部屋の整理で終わりました。ブログ旅も一時間もできず、投稿内容もネタがなく、こんなときは書かないほうがいいか、家族ネタになってしまうものです。前のブログに書いた「大和系日本人」について今日は若干考えたことをメモしておこうとおもいます。というのは、6歳と3歳のこどもがいるのですが、6歳の子どもの語彙の中に◎◎人という言葉がでてくるようになったこともありましてて、一体我々はいつごろから周りの人間を民族で分類したり、その関係の中で自分を◎◎人と同定していくのかという問題について、ちょっと考えてみました。娘の場合、保育園の同じクラスに台湾の両親をもち、台湾名で通うC君や、お父さんが日本人でお母さんが台湾人という友達(この二人は日本名)がいます。また、年下の暮らすには欧米系のお父さんをもつ子どももいたり、去年はフィリピンの両親をもつ先輩もいましたので、その名前から日本人/非日本人の分類をしているようです。ただ、どうみてもその分類が保育園での遊び関係で彼女にとって大きな意味があるようではなさそうで、◎◎人という民族カテゴリーよりは、◎◎ちゃんという個人のほうが重要のようです。韓国ブームもあって、テレビなどから、チェジウは韓国人だよとか、ブッシュ大統領はアメリカ人だよなどというようでもあります。気になるのは、いつごろからこの日本人/非日本人の分類が、友達関係の中で意味ある力として作用するのかという点ですが、ある人の大阪での事例を扱った研究論文では小学校の4、5年生ごろであったのを記憶しているのですが、それは友達のグルーピングがされる時期のようで、学校の中で外で誰と誰が遊ぶのかと係わるようです。小熊さんの本を読んでも、この日本列島に今のような「日本人」意識の成立は、ここ一世紀のしかも後半からあたりのような話でした。前にあの「朝までテレビ」を見ていたときも、戦前生まれの作家が「日本人意識はむしろ戦後違った形で、一億中流意識とあいまって広く強くなっている・・・」というようなことを言っていましたが、一見戦中の特殊な状況下、天皇制下の日本人より、戦後の方が多様性があって・・・とも安易に考えていたところも私にはあるのですが、そうでもなさそうですね。いろいろな本を読んでも、戦前はこの日本人意識を創るためにアイヌ・沖縄・植民地の人々が必要であったことが伺えます。ある在日の社会学者は、日本人の捕集合としての在日というようなことを以前書いていたのを読んだことがあります。

 そのような前知識のもとで、今回ブログの中で「大和系日本人」という言葉を目にしました。別にブログの中でのことですので、厳密な定義が必要なわけでもなく、もちろんないのですが、こちらの猟奇性を誘ったのは、なぜ在日の人たちのブログの中でこの言葉が必要だったのかということです。つまり、私が先日書いた文章で取り上げた人の何人かは帰化について語っていて、韓国系日本人という言葉もそこでは使われていました。帰化=同化といった図式が、双方に強い状況下での一つのアイデンティファイのあり方かなともおもいましたが、新井英一さんの「清河への道」との共通点も感じました。韓国系日本人/大和系日本人という区別が、どう展開するのかは、よく分かりません。ただ「日本人」という当たり前に疑問符を付すくらいの力はあるのかもしれません。私が、いくつかの在日の人(この書き方が適切とはおもえませんが)のブログを旅しながら、「大和系日本人」という言葉に反応してしまったのは、◎◎人であることが当たり前であり、全く疑問を挟む余地のない事柄である状況において、「大和系日本人」という用語は一部の三世の帰化について考える人々から発せられ流通するだけのものになってしまうのか、どこかもう少しこの怪しく猟奇的な用語から読み取ることは何かないのかと、一瞬ですがおもったからです。少子化、労働人口の不足から、今のような「日本人意識」の形は、数十年後まで持続できないでしょう。かといって、日本人意識を強化するための捕集合として非日本人というカテゴリーがこの日本社会の中で相変わらず戦前とは違った形で消費されていくのなら、この日本社会は単一とか多様とかいったことよりも、相変わらず「韓国系日本人」にとってはもちろんのこと「大和系日本人」にとしっても住みにくい生きづらい社会になていることでしょう。まあ、その時に隣にいる娘たちは、どうなっているのかちょっと気になりました。

 今回も長々とすみませんでした。お読みくださった方、ありがとうございました。失礼します。






 

by the-third-blog | 2005-03-21 21:52