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おくりびと departures

 テレビや新聞は、映画「おくりびと」のアカデミー賞受賞一色でありました。来月からレンタルで見られるとのことで楽しみです。伊丹監督の「お葬式」のときも(確か大学生だった)、「死」を独特の視点から切り取った映画として感心した記憶がありますが、今回もどのように描かれているのか楽しみです。主演の本木さんが演じながら、その構想を数十年あたためて形にしたとのこと。

 映画とは別に気になったのは、なぜかメディアの中ではノーベル賞のときに近い伝え方で、「にほん」「にほんじん」「にほんえいが」といったナショナルな呼び方、呼びかけが当たり前のようになされていたこと。「おくりびと」は日本固有の文化、日本独特の死の文化からはじまり、日本人としてうれしい、日本のほこり・・・・・インタビューへの儀礼的な対応なのかも知れませんが、異口同音にそのような応え方を耳にすると何か違和感を感じます。昨年のオリンピック、ノーベル賞、アカデミー賞、そして来月はWBCやワールドカップ(オリンピック招致などもこの仲間にいれていいのかも)・・・・政治や国といったものの内実はボロボロであるのに、煽るかのようにニホン、ニホンと。ナショナリズムの好きそうなあのNという政治家をみても分かるように「愛国心こそはならずものの最後の隠れ蓑」とは、蓋し名言です。できればこの映画は、そんな外部のつまらぬ煽りとは離れたところで、個人的に楽しみたいものであります。

by the-third-blog | 2009-02-24 17:03 | DVD感想・ブログの旅